【銀】 (まったく、暁の奴……あいつは昼飯ひとつ買うのに何分かかってるんだ。 もうすぐ休憩終わるぞ) |
ドン! |
>銀は誰かと肩がぶつかった | |
【聞き覚えの無い男の声】 「おっと!」 |
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「! ……失礼」 |
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【上品なスーツの男性】 「いや、こちらこそ。 ……君は、ここの生徒?」 |
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「はい。そうですが」 | |
「彗星機士学校の生徒にしては随分と若いね。 もしかして、君が……」 |
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【小脇に袋を抱えた暁】 「おーい、銀ーっ!」 |
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「遅いぞ、暁。 どこまで買いに行ってたんだ」 |
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「ゴメンゴメーン! この前見つけた路地裏のパン屋が、たまごパンの安売りやってたの思い出してさー。 いやー、得した得した☆」 |
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「そんなもの袋いっぱい買ってどうするつもりだ? まさか、毎日三食全部それを食べるわけじゃないだろうな」 |
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「え?銀、たまごパン嫌い? オレ毎日たまごパンでも幸せだけどなー」 |
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「安い幸せだな」 | |
「本当の幸せとは、ささやかすぎて簡単には気付けない物だよ 名細 銀君」 |
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「!」 | |
「君の教官によろしく」 | |
>上品なスーツの男性は去っていった | |
「……誰、あの人? 銀の知り合い?」 |
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「いや、見覚えは無いが……」 | |
「オマエって学校中で有名人だからなー。 この前来てた入学候補生のヤツみたいに、 銀のこと勝手にライバル認定してるヤツも結構多そうじゃん!」 |
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「お前が言える立場か……」 | |
「え、なんで? それってどーいう意味?? おい!銀ってば!!」 |
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