【暁】 「わ〜、ただ実演するだけなのに、なんかスゴイ観客の多さですね。 学校見学者以外にウチの生徒まで」 |
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【はさな】 「阿御威は滅多に対戦なんかしないからねー。 みんな物珍しくて集まってるだけでしょ」 |
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「あ!銀!」 | |
【銀】 「なんだ……お前も来ていたのか」 |
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「源女教官って、どんな戦い方すんの?」 | |
「それをこれから研究する」 | |
「銀クンは勉強熱心ね〜! ウチの暁にも見習わせたいわぁ〜」 |
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【コニー】 「へぇ、この子が名細クン? こんな髪の色してたのは意外だけど、噂通りのイイ男じゃないの」 |
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「ちょっとコニー!アタシの銀クンに近づかないでよッ! アンタのオバハンオーラで銀クンが汚れるでしょ!!」 |
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「ぬぁんですって〜?!」 | |
「あ、始まるみたいっスよ!」 | |
【アナウンス】 『それでは対戦する見学生の方をご紹介します』 |
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『キッド=ロウ君。十七歳。 今期の入学候補生です』 |
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「わー!アイツほんとに挑戦してるよ!」 | |
「自機にヘビーのタイプP型を選んだか。 ふん、力押しでどうにかしようとする初心者が考えそうな選択だな」 |
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「あれ?源女教官はミニマムのタイプS型なのか。 しかも武器が予備装備のニードル(針)だけだ。 銀の個人教官だから射撃が得意だと思ったんだけど、意外だなぁ」 |
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「得意武器を使うまでもない相手という事だ」 | |
【キッド】 『オレもナメられたモンだぜ……。 ま、こっちにゃ好都合だけどよ』 |
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【アナウンス】 『FIGHT START!』 |
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『あんなチョコマカ速ェだけのミニマム、一発当てりゃあオシマイよ!』 | |
「当てる事が出来ればの話だ」 | |
「あの子、しょっぱなからフルパワーで突っ込むわね〜。 うんうん、若い若い☆」 |
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「源女教官はまだ一度も反撃に出ませんね。 アイツに隙がなくて近付けないってわけでもないよなぁ」 |
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【阿御威】 『聞こえるかな、キッド=ロウ君』 |
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『なんだ? 戦闘中に話しかけるとは、さすがに余裕だな』 |
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『このまま続けても君の為にはならない。 折角の正規のヴァーチャル戦闘体験だ…… ここは真剣勝負に出られる相手が欲しくはないか?』 |
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『ナメんな! アンタが手加減せずに勝負すりゃイイだけの話なんだよ!』 |
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『分からない坊やだな……』 | |
『ッ?!』 | |
>キッドの機体はすれ違いざまに阿御威の一撃で致命傷を負った | |
「いっ……一撃でデンジャー状態?! 速すぎて全然見えなかったけど、あんな小さいCEMでどーやって?!?!」 |
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(最小の攻撃で最大のダメージ……。 タイプS型が得意とする自機CE活性と、敵機CE停止を瞬時に実行したのか。 教官クラスのCE反応の持ち主なら、こんな下級CEMでも十分というわけだな) |
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『私は気が長い方ではない。 どうする?』 |
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『……チッ!』 | |
「あれ? 二人の動きが止まった」 |
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「ここで現職教官による実演は終了する」 | |
「はぁー?! 何言ってんのアイツ! まだ終わってないでしょ?!」 |
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「ここからは生徒によるヴァーチャル対戦実演を行う。 機動警護科1−B 日野出 暁君。 速やかにNo.3の操縦席へ着くように」 |
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「オ……オレ?!」 | |
「なっ……!」 | |
「ったく阿御威のヤツ……ナニ勝手なコト言ってんの?! 暁、行くこたないわよ!! だいたいアンタ、ここじゃ人間とのタイマン勝負経験も無いんだし!」 |
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「……オレ、行って来ます!」 | |
「ちょっと、暁ィー?!」 | |
「あの子、入学試験で初めて乗ったFランのCEMが全然動かなくて ホントに隕子反応がレベルSなのかも怪しいって噂になってるそうじゃないの。 フン、やっぱり自分の生徒に自信がないご様子だねぇ」 |
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「違うわよ! 阿御威の思い通りになるのがイヤなだけよっっ!」 |
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(源女教官……なぜ……) |
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