■彗星機士学校 廊下/12:00■

【はさな】
「ねーねー、聞いた聞いた?!

 昨日マーケットエリアであった武装CEMの銀行強盗事件、
 現場に裕麻が居合わせ
てたんだってさー!」
【暁】
「え?そうだったんスか!

 じゃあ、その強盗CEMをやっつけた謎のCEMって裕麻サンが?」
「違うわよ!
 なんか風のように現れて風のように去ってったんだってー。
 これは金余っててCEM道楽してるイケメン財閥御曹司の仕業に違いないわッ!」
「その発想、どっから出てくるんスか……。
 ……あれ?」
【廊下の向こうから歩いてくる裕麻】
「はぁ……」
「あーら、噂をすれば裕麻じゃない!
 入学候補生が顔見せに来るの今日なんでしょ?
 もう会った?」
「ううん、今から」
「あれ、どしたんスか裕麻サン?
 なんか、元気無いみたいですけど……」
「個人教官の仕事なんて初めてだから緊張しちゃって……。
 上手くコミュニケーション取れるかしら。
 しかもイギリスの人だっていうし……」
「えっ?!英国紳士?!?!
 キャーッ!
 裕麻ちゃん、後で紹介して紹介してぇーん!!」
「イギリスからかー。
 やっぱ日本って、CEMに関しては他の国からも注目されてるんスね」
「レッドグレイブが近い日本はCEの影響が一番強く作用してる土地だしね。
 情勢的にも一番安心してCEMの勉強できるし。

 ま、アタシは海外イケメンが輸入できればそれでいいわ!」
【轟】
「おぅ、椎成君!」  
「轟教官!
 あの……候補生の方は……?」
「ヴァーチャルがやりたいと言ってな。
 今さっきトレーニングルームに入って行ったところだ」           
「だってさ!
 行きましょ、裕麻!!」
「教官〜!
 これから昼メシ行くんじゃなかったんスか〜?!」


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